物価や光熱費が上がり続けるこのご時世、「大安売り」「原価」「タイムセール」と聞けば主婦が大興奮で殺到し、スーパーはディズニーランド以上の盛り上がりを見せます。
家計のために少しでも安くていい食材を買いたいですよね。
しかし、安いからとついつい買い過ぎてしまい、せっかくの食材を腐らせてしまったことはありませんか?
気付いたら野菜が液状化してたり・・・
魚や肉がネトネトになったり・・・
そうなってしまうと加熱しても食べられないので結局捨てることになってしまいます。せっかくいい買い物をしたんですから無駄なく料理に活用したいですよね。
とは言え、家庭で鮮度を損なわずに長期間保存することは可能なのでしょうか?
食材の保存には大きく分けて「常温」「冷蔵」「冷凍」があります。この保存方法を食材によって上手に使い分けることで、鮮度をキープ出来ますし、食材によっては美味しさをアップさせることも出来るんです!
農家の娘、そして検索オタクとしての知恵をふんだんにご紹介しますので是非参考にして下さいね。
ぢどりは分からないことがあると
論文を書くレベルで調べつくすからな
今回は以上のことを我が家の実践画像付きで解説致します。
フードロスを減らすためにも今一度食材の管理を考えてみませんか?
食材が傷む原因
なぜ食べ物が腐ってしまうのか?
結論から言いますと「菌」が原因です。そしてその菌を生み出すのが微生物。微生物は空気中を漂っていたり、物はもちろん食べ物にも付着しています。
そのため、野菜や肉・魚などの食材に含まれる水分やたんぱく質・糖分を栄養源として微生物が増殖し、食べ物を腐らせてしまうのです。
肉や魚がネバネバしていたり、ツンとするような臭いを放っていた経験はありませんか?
それは、微生物が増殖する過程で分解し生成されたアンモニアなどの物質によるものです。
微生物が増殖して腐った食べ物を口にすると食中毒をおこす可能性が高く大変危険!
少しでも怪しいと感じたらすぐに捨てるようにしましょう。
腐っている食材の見分け方
野菜(葉物)
・ドロッとしている
・茶色や黄色に変色している
・異臭がする
・水分が出ている
生肉・生魚
・ぬめりがある
・糸をひいている
・異臭がする
・カビが生えている
※ベーコンやウインナーなどの加工品でも上記のようになっていたら食べないようにしましょう
卵
・割ったときに異臭がする
・黄身と白身が混ざっている
※卵は賞味期限が切れていても加熱すれば食べられます。心配なときは6%の食塩水に浮くかどうか試してみましょう。浮くと腐っているサインです。
乳製品
・カビが生えている
・異臭がする
・変色している
・苦みや酸味がある
パン・乾麺・米
・カビが生えている
・異臭がする
・糸をひいている
・虫が湧いている
異臭・変色・カビは口にする前に気付くね
口にした後でも異変を感じたらすぐ吐き出して下さい
冷蔵庫に入れてたからって安心するなよ
魔法の箱じゃねぇからな
実践!【食材別】保存方法
それでは私が実践している保存方法を食材別にご紹介しますね。
買い物帰りでお疲れかと思います。一休憩してから取り掛かりましょう!
ほうれん草、小松菜などの青菜
乾燥しやすく傷みやすいです。冷蔵庫の冷気に直接あたらないよう、かるく湿らせた新聞紙やキッチンペーパーで包み、ポリ袋にいれて口をしっかりとじて下さい。
根元が下になるよう立てて野菜室で保存します。
私は葉物類は購入から2、3日で使い切るようにしているので(袋の上部が開いて販売されている場合)上から袋をかぶせて立てて保存しています。
・乾燥を防ぐ
・冷気が直接あたらないようにする
・立てて保存する
冷凍保存する場合は、茹でて小分けにし、ラップで包んでフリーザーパックに入れて冷凍庫へ。食感は損なわれますが、凍ったままお味噌汁の具にしたり解凍して和え物に使うことが出来るので便利です。
なす、ピーマンなど
販売時の袋に入ったままだと、水分が付着して傷んでしまいます。一つ一つキッチンペーパーなどに包んでポリ袋やフリーザーパックに入れて保存しましょう。
また、ピーマンは種から腐敗が進むので、種を取り除き水分をふき取って保存して下さい。
トマトやキャベツ、白菜なども同様にキッチンペーパーや新聞紙などに包んで保存しましょう。
じゃがいも、玉ねぎなどの根菜
根菜類は冬であれば常温保存が可能です。風通しの良いかごやネットなどに入れ日光の当たらない涼しい場所で保存しましょう。ただし、じゃがいもは気温が上がると芽が出てきてしまうので、夏場は紙袋に入れたり新聞紙で包み野菜室で保存して下さい。
また、ビニール袋で販売しているものは必ず袋から取り出して下さい。通気性が悪いので痛みの原因となります。
私は100円ショップで買った専用の保存バッグを使用しています。
メッシュ素材で通気性が良く、デザインもお気に入り!
薬味類
すぐには使い切れず、冷蔵庫の奥で化石になりがちな薬味。チューブタイプのものに頼ってしまいがちですが、風味にこだわるのでしたらやはり生のものが良い!!
・にんにく
殻つきのままキッチンペーパーに包んで保存容器に入れて冷蔵保存。
・しょうが
きれいに洗ってから保存容器に入れ、かぶるくらいの水を入れて冷蔵保存。
※水はこまめに交換する
・大葉
茎の先を少し切り落とし、コップに立てて入れ、茎が浸る程度の水を入れて冷蔵保存。
※水はこまめに交換する
卵
基本的に卵は常温保存が可能です。スーパーでも常温で販売していますね。
しかし、食品衛生法では卵は10℃以下での保存が望ましいとされています。どっちだよって思いますよね。私もそう思います。
スーパーで卵を常温販売しているのは結露による傷みを防ぐためです。
卵は温度変化に弱く、結露がつくと雑菌が卵の殻の気孔から中に入り込んでしまいます。
そのため、スーパーでは温度差をなくすために常温で販売しているんですね。
また、スーパーでは24時間売り場ごとに温度と湿度の管理をしています。
家庭では温度差が出やすいため常温保存は避けた方が良いですね。冷蔵庫の中段での保存が適しています。
でも冷蔵庫の扉に卵ポケットがあるぞ?
そこじゃダメなのか?
冷蔵庫の扉ポケットは温度差が一番出てしまう場所です。飲み物や調味料を入れるには問題ないのですが、温度差を嫌う卵の保存には向いていませんので気を付けて下さい。
また、卵は丸くなっている方を上にするのが正しい保存方法ですよ。
私は100円ショップの卵ケースに入れて保存しています。
取り出しが楽ですし、ケースの上に重ねることも出来ます。お気に入り。
油揚げ
え!?なんで油揚げ?
油揚げが万能食材だと知っていましたか?
お味噌汁の具はもちろん、炊きこみご飯や煮物、和え物、お酒のおつまみにもなる上に値段の変動がなく安い!!
私の常備食材の一つです。
しかも、冷凍保存しても風味が落ちないので長期保存が可能!空気を抜いて保存するので場所も取りません。
油揚げ、すごくないですか?
保存方法は、使用用途に合わせてカットし、フリーザーパックに入れて冷凍庫へ。
私は、カットしたものと一枚丸ごとを両方保存しています。
肉、魚
その日のうちに使わないものはすぐに冷凍します。
大事なのはパックから出すこと!
なぜなら、パックは断熱材の代わりになってしまい冷凍に時間がかかってしまうから。肉や魚は鮮度を保つためにもすぐに冷凍することが大事!
また、購入時にドリップが出ていることもあるため、そのまま冷凍すると臭みの原因にもなります。必ずパックから出して保存して下さい。
保存する際はドリップをキッチンペーパーで拭き取り、使用分ごとにラップで包みフリーザーパックに入れて冷凍庫で保存しましょう。
この時、空気が入らないようにしっかりと密封して下さい。保存容器は空気が入ってしまうので冷凍保存には向きません。
美味しさをアップさせる方法
買ってきた食材は、すぐ冷蔵庫に入れるのではなく、ひと手間加えることで鮮度や美味しさをアップすることが出来ます。
やり方はとっても簡単ですので是非試してみて下さいね。
水に浸す
グリーンリーフやフリルレタス、きゅうりなどサラダに使う生野菜は水分が抜けて購入時にしおれてしまっているものが多いです。
また、トマトは熟れる前の青い状態で収穫していることが多く、そのまま食べると青臭さを感じることも。そのような野菜は水に浸しておくのがおすすめ!
葉物野菜は大きめのボウルに水をはり、水中で根の部分を少しちぎり、葉が水に触れないよう立てておきましょう。生け花の水切りと同じ方法です。
徐々に葉にハリが出てパリッとします。
トマトやきゅうりも水をはったボウルに入れておきましょう。
田舎の風景でトマトやきゅうりを井戸水にさらしている様子を見たことありませんか?水に浸すことでみずみずしさが増し、トマトは青臭さが取れて甘みが出ます。
浸す際は冷たい水に。夏場は氷水がおすすめです。
冷凍する
鮮度が落ちやすく、時間が経つと変色しカビが生えてしまうキノコ。そのため、長期保存に向かない食材だと思っていませんか?
実は、きのこは冷凍保存することで旨みと栄養がアップするんです!
冷凍することでキノコの水分が膨張し細胞壁が壊れるため、旨みと栄養が出やすくなるんですね。
保存方法は、まずキノコの表面に付いている汚れを濡らしたキッチンペーパーで拭き取ります。
キノコは基本的に水洗いしません。なぜなら、水洗いすると風味が落ち、水分を吸って水っぽくなってしまうから。お気を付けください。
次に、使いやすい大きさに切ってフリーザーパックに平らになるように入れて冷凍します。
(しいたけやエリンギはスライス、舞茸・えのき・しめじは石づきをとってほぐすなど)
※使うときは解凍せずに凍ったまま使って下さい。解凍すると水分と一緒に旨みも流れ出てしまいます。
おすすめ!保存便利グッズ
食材保存に欠かせない便利なグッズを紹介します。100円ショップで購入出来ますよ。
100円ショップ好きだな!
常備必須!保存アイテム
・ラップ
食材を乾燥から守り、肉や魚の酸化も防いでくれる定番アイテム。
ただ、商品によって密封性や耐久性が異なるので注意が必要です。
・キッチンペーパーや新聞紙
冷蔵庫の冷気や乾燥から食材を守ります。余分な水分も吸収してくれます!
・紙袋
じゃがいも、にんじん、玉ねぎなどの根菜を冷蔵庫の野菜室で保存する場合は紙袋がおすすめ。冷気から守ってくれますし、野菜室が玉ねぎの皮で散らかることもありません。
※通気性のため袋の口は閉じないようにして下さい
・ポリ袋
耐水性・低温耐性に優れ、保存容器のように場所をとらないのが魅力。
ただ、空気や臭いを通しやすいため、キッチンペーパーやラップとの併用がおすすめ。
・フリーザーパック
ジップ付きの保存袋。空気を抜いて冷凍出来るのが素晴らしい!肉や魚の保存に欠かせません。商品によっては電子レンジ対応のものもあります。
・保存容器
他の食品への臭い移りを防いでくれ、水気のあるものや余った料理の保存に適しています。ガラス・金属製のものは、より臭い移りに強いので漬物など臭いの強い食品におすすめ。
ただ、密閉度が劣るためラップを併用するか、早めに使い切って下さい。
・金属トレー
熱伝導率が高いため肉や魚を急速冷凍することが出来ます。その際は、食材に空気が入らないようラップで包み、トレーに置いてそのまま冷凍庫に入れて下さい。
・乾燥剤
粉末調味料や乾物、食べかけのスナック菓子などを湿気から守ります。
人気のフードシーラー(真空シーラー)
もっと簡単に確実に食材を保存したい方には真空パック機がおすすめ!真空にすることで鮮度を保ち、低温調理にも使える便利アイテムです。
様々な製品がありますが、ここでは今注目のメーカーと人気製品を紹介します。購入の参考にして下さいね。
アイリスオーヤマ
コロンとしたおしゃれなデザインが人気のフードシーラー。袋を固定するクリップ付きなので、きれいにシール出来ます。口コミ評価も高く、プレゼントにも人気!
スリムサイズで収納に便利。専用ロールは用途に合わせてサイズを選べ、切込み付きの袋タイプなので開けやすい。操作も簡単なのでフードシーラーを試してみたい方におすすめです。
山善
スリムでシンプルなデザインなので、キッチンに置いていてもインテリアの邪魔になりません。お手入れも水拭きするだけというお手軽さが魅力。用途に合わせて密封モードを選べます。
Fresko
LED付きのワンタッチボタンが作業段階を表示してくれるので時間を効率よく使えます。スリープモードを搭載しているので電源の消し忘れの心配もありません。
Bonsenkitchen
ボトル用ホースが付いているので飲みかけのワインの保存が可能。高い浸透圧と6つのモードによりマリネなどの料理にも使えます。使用用途が多いと嬉しいですよね。
DOMO ELEKTRO
コードレス仕様のフードシーラー。キャンプやバーベキューでも活躍します。専用の真空パックは水洗いで繰り返し使用出来るので経済的です。
正しく保存して食費節約
本来美味しく食べられるはずの食材を捨ててしまうのは、勿体ないだけでなく環境にも悪影響を及ぼします。そんな食品ロスを減らすために農林水産省では様々な施策を推進しているのをご存じですか?
しかし、我々主婦にとっては環境問題よりも家計のやりくりの方が一大事な状況なのですよ!
食費は家計の出費の大部分を占めます。そのため、賢く買い物をして、賢く保存し、賢く調理する必要があるのです。
そのために必要なのは正しい知識!!
それぞれの食材には適した保存方法があります。是非今回の記事で紹介した保存方法を試してみて下さいね。
おしまい
食費節約は買い物の仕方も大事です!こちらの記事もCheck!!
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