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豪華なおせちは非常識?食材に込められた意味と日本のお正月文化

暮らす
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みなさんはおせち料理と言うとどんな料理を思い浮かべますか?
見た目も鮮やかで新年を迎えるにふさわしい豪華な食材が詰められているお重を思い浮かべるのではないでしょうか?


ここ数年、私にはある疑問が・・・

おせち料理ってこんなに豪華だっだか?

私が子供の頃に食べてたおせち料理と言えば、煮豆や煮物、食べるに値しないちっちゃい魚や昆布など。

ところが今のおせち料理は、ステーキ・ローストビーフなどの肉料理が敷き詰められ、アワビやキャビアなど高級食材をふんだんに使い、見た目も宝石箱のような豪華さ!数万円するのは当たり前で、高いものは何十万円もするものまで!

タロ
タロ

確かに、有名料理人がプロデュースする豪華なお重や、お肉をメインに詰めたものまで以前のおせち料理とはずいぶん変化したよね

そもそもおせち料理は豪華である必要はないのです。
今の日本人は日本文化を崩壊させようとしている。由々しき事態です。
今一度、おせち料理とは何たるかを説きたい!!

今回の記事

・おせち料理とは
・料理、食材に込められた意味
・お正月のNG行動

今回はこのようなことをまとめました。
この記事を読んでいるということは、私と同じように昨今のお正月文化に疑問をもっていらっしゃる方かと思います。

古き良き日本の文化を守る者同士、共に立ち上がりましょう!!

こまち
こまち

黙って座っとけ

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おせち料理の起源

おせち料理とは、年が明けてから神様がお下がりとして頂く料理です。

由来は、季節の変わり目のお祝い事をする日である「節日」「節句」からきています。一年の節句で一番大事なお正月にふるまわれるおせち料理は特に重要で、食文化の発達に伴って山海の幸を盛り込んだご馳走になりました。

もともとは年神様にその土地でとれたものをお供えし、一年の収穫物の報告をしていたようです。

「おせち」は「御節供(おせちく・おせつく)」や「節会(せちえ)」の略語で、神様にお供えして食べるものですので、神棚にお供えしてから頂きます。
私の実家でもお正月や節分などの節句では神棚と仏壇にお供えしたあと、家族で手を合わせてから頂いていました。

神様にお供えするものなので牛・豚・馬などの四つ足の動物の肉は使わないのが正しいおせち料理だと言われています。
これは仏教の教えや天武天皇の禁止令説などあるようですが、根拠ははっきりしていないそうです。
食べたから罰があたるわけではないですし、食べなかったからと言って年末ジャンボが当たるということもありません。


ちなみに鶏肉は四つ足ではないのでOKです。筑前煮などの煮物に使われますね。おせち料理の貴重な肉です。

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料理・食材に込められた意味

おせち料理の食材に意味があるということはご存じの方も多いでしょう。
どの食材も縁起を担ぎ、家族の幸せや繁栄を願う意味が込められています。その意味を理解しながら頂くことがおせち料理の本分なのです。

では、おせち料理に込められた意味を一部ご紹介します。地域性もありますが、おせち料理を作る方は是非参考にして下さい。

一の重「祝い肴」「口取り」

タロ
タロ

一段目のお重にはお屠蘇(おとそ)と頂く料理が詰められます

祝い肴
黒豆 マメに働いて健康に暮らす
きんぴらごぼう 家庭や家業がごぼうのように根付くように
数の子 子孫繁栄
田作り 五穀豊穣

口取り
紅白かまぼこ 赤は魔除け、白は神聖さを表すし、半円の形状が日の出に似ていておめでたい
伊達巻 巻物に似ていることから、知識が増え学問で成功出来るように
昆布巻き 喜ぶに通じる語呂合わせ
錦卵 黄身を金、白身を銀に例えた縁起物
栗きんとん 黄金に見立てたり、金団(きんとん)という漢字から豊かさを願う

こまち
こまち

つまみやすい料理だな。酒がすすむ!

二の重「焼き物」

タロ
タロ

炭火などで焼いた料理を指し、主に縁起の良い魚介類が詰められます

 おめでたい(鯛)
海老 老人のように長いヒゲの外観から長生きを願う
ぶり 出世魚から立見出世を願う
はまぐり 夫婦円満

こまち
こまち

鯛は・・・それでいいのか?

三の重「煮物」

タロ
タロ

土の中で根をはる根菜を使うことで縁起が良いとされています。
特に筑前煮や煮しめはたくさんの具材を一つの鍋で煮ることから家族団らんを表します。
(地域によっては酢の物を詰める場合もあり)

レンコン 将来の見通しが効く
里芋 子孫繁栄
人参 縁起の良いとされる梅の花をかたどって煮物を飾る

こまち
こまち

筑前煮や煮しめが定番だ

与の重「酢の物」

タロ
タロ

口をさっぱりさせる口休めの役割があります。
(地域によっては煮物を詰める場合もあり)

紅白なます 縁起物である水引きをかたどっている
菊花かぶ 菊は邪気を払うとされていて、不老長寿の意味が込められている。赤く染めた菊花かぶと紅白にする場合もある
コハダ粟(あわ)漬け コハダは出世魚、粟は五穀豊穣を表す

タロ
タロ

どの食材・料理にも意味があり、それはすべて家族の幸せにつながっているんだね

こまち
こまち

食べ応えはねぇが、縁起がいいしシャレが効いててまあまあだ

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重箱に詰める意味

おせち料理は重箱に詰めることにも意味があります。
なぜ重箱に詰めるかというと、幸せ・めでたさを重ねるという意味があるからです。
重箱は五段が基本ですが、五重目は空にするため正式には四段です。これは完全な数を表す「三」の上に一段重ね、さらなる飛躍を願うという意味があります。
ちなみに「四」は「死」を連想させるため四段目は「与の重」と呼びます。

五の重を空にする理由は「来年はこの箱に料理を詰める余地がある。来年はさらに栄える」という願いを込めるためです。
料理ではなく願いを込める段なのです。素敵!

とは言え、必ずしも五段重にする必要はありません。
今はお正月に家族全員が集まる家庭も少なくなりましたので、ご家庭に合ったお重を選んで大丈夫!

三段重の詰め方

3~5人家族でしたら三段重が人気です。

三段重に詰める場合は以下を参考にして下さい。

・一の重「祝い肴」「口取り」
栗きんとん かまぼこ 伊達巻 田作り 数の子 黒豆

・二の重「酢の物」「焼き物」
紅白なます 海老 鯛 ブリ

・三の重「煮物」
筑前煮 お煮しめ

他の料理もありますが、基本は以上のようになります。
手の込んだ料理もありますが、市販で売っているものを上手く活用するという方法もあります。
また、お重と別にお寿司やピザなど家族の好きなものを取り寄せたりしてご家庭らしい楽しみ方をするのも良いですね。

今はお重で料理を食べることが少ないので、お正月の文化をお子さんに伝えるためにも、この機会にお一つ購入してはいかがでしょうか?

お正月にしてはいけないこと

お正月の元日から3日までを「三が日」と呼び、新年を祝う期間のため事実上の祝日となっています。
また、7日までを「松の内」と呼び、年神様がいる期間とされています。(地域によっては10日、15日の場合あり)


三が日は年神様が福を持って訪れるために失礼がないよう、様々なタブーがあると知っていますか?
掃除をしてはいけない
刃物を使ってはいけない
火を使ってはいけない
水を使ってはいけない
これらには「火や水の神様を休ませよう」「せっかく来てくれた年神様をほうきで掃わないように」など色んな言い伝えがあります。

気付いた方も多いと思いますが、してはいけないことはすべて料理や掃除・洗濯などの家事なんです。

昔は洗濯も掃除もかなりの重労働だったため、お正月くらいはお母さんを休ませてあげましょうっていう気遣いからきたタブーだとされています。

そのため、大晦日のうちに大掃除をしておせち料理を作り、お正月はのんびりと過ごすという文化が生まれました。おせち料理が保存のきく料理なのもこのためなんです。

他にも「ケンカをしてはいけない」「お金を使ってはいけない」などもあります。お正月は静かに慎ましく過ごすのが和を尊ぶ日本人らしい過ごし方なのかもしれませんね。

世のお母さま方におかれましては、「お正月だから〇〇は出来ない!」とタブー宣言してゆっくりとお正月を過ごされてはいかがでしょうか?

風化させてはいけない文化

おせち料理は地味だと思われがちですが、そもそもおせち料理は神様へのお供え物なので粗食が基本です。「お正月なんだから豪華なおせち料理が食べたい!」というのはちょっと意味をはき違えているのかも。

しかし、時代とともに食文化が変わっていくのはごく自然なことでもあります。久しぶりに家族が集まるから皆が喜ぶ料理をふるまいたいとも思うでしょうし、豪華な料理で新年を祝いたいというのも悪いことではありません。

ただ、伝えていかなければいけない素敵な文化が日本にはあります!!
なぜなら、その文化は私たちの祖先が後世まで語り継がれることを望んで作り出したものだからです。
「自分達の子孫が豊かであって欲しい」そんな祖先の思いを、今を生きる私たちが次の世代に伝えていくのもお正月の過ごし方の一つではないでしょうか?

おせち料理を頂くときは、是非とも料理に込められた意味を家族で話しながら頂いてみて下さいね。

こまち
こまち

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おしまい

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