ワンピース2巻「VERSUS!!バギー海賊団」をレビューしていきます。
悪魔の実の能力者との初の戦いですね。大砲大好きで鼻にコンプレックスのあるバギー。
そして私が大好きなシュシュ。シュシュのシーンは何度見ても泣いてしまいます。
ナミが海賊嫌いな理由もこの時点ではまだ明かされていません。知ってから読み返すとまた見方が変わってきますね。
それでは熟読していきます!
以下、ネタバレ含みます!
また、考察はあくまでも私個人の意見であり、作者様の意図とは異なることをご理解下さい。
第9話 魔性の女
バギー海賊団の船長バギーが登場します。
グランドラインの海図をナミに奪われ、機嫌の悪いバギー。鼻を馬鹿にした(本当はバギーの聞き間違い)部下を大砲で吹き飛ばす傍若無人っぷりです。
町の民家では、ナミはある村を買うため海賊専門の泥棒をしていることを明かします。そのためにグランドラインの海図を手に入れ、もっと大物の海賊を狙う算段のようです。
ルフィの強さを利用したいナミと航海士を探していたルフィは意見が一致したようですが、ルフィが海賊だと知ったナミは仲間になることを拒否。
ナミが世界で一番嫌いなのは海賊。好きなのはお金とみかん。
ナミは作戦変更。ルフィをバギーに突き出して、バギーの仲間として一味に潜入することに。
ナミに騙されたルフィはバギー一味に捕まり檻に入れられてしまいます。
そしてルフィを追ってゾロも町に到着。
道化のバギー
のちに四皇になるバギー。この時点では懸賞金も低く、ロジャーの船で見習いをしていた経歴も隠しています。パラミシア系バラバラの実の能力者です。
過去に、鼻を馬鹿にされたことに腹を立て町ごと大砲で吹き飛ばしたこともあります。
ロジャーの船で世界中の宝を見てきたと思われるバギーがなぜイーストブルーにいるのか。やはりイーストブルーには何かあるのか。鼻は生まれつきなのか。気になります。
ナミ
まだあどけなさのあるナミ。胸も控えめです。
「魔性の女」というタイトルですが、実際は悲しい過去を経験し、お金集めにも辛く孤独な理由があります。
単純にお金が好きなだけではない!・・・はず。ゾロとルフィを騙したのもいた仕方ないかな。
第10話 酒場の一件
海図が戻り、ナミが仲間になったことで宴会中のバギー一味。
そしてそれをうらやましそうに見つめる檻の中のルフィ。
バギーはルフィを大砲で吹き飛ばすようナミに命令します。人を殺すと大嫌いな海賊と同類になってしまうとためらうナミにでしたが、やらなければ自分が殺されてしまいます。
ルフィは震えるナミに、海賊の覚悟とは自分の命を懸ける覚悟だと言い切ります。
かっこいいセリフですよね。
ナミは大砲に点火しようとするバギーの部下を攻撃。それにより標的はナミに。
ナミに切りかかるバギーの部下達でしたが、到着したゾロに一蹴されます。
「女一人に何人がかりだ」
これもかっこいいセリフです。
ゾロの海賊狩り時代を知っているバギーは、名を上げるためにゾロを標的に。
海軍に追われるのを避けるためにロジャーの船にいたことを隠していたはずなのに・・・なぜ名を上げたいんでしょう?
第11話 敗走
バギーを切り倒したと思い油断するゾロ。ところがバギーは体をバラバラに出来る能力者なので斬撃は効きません。
ゾロは背後からナイフで攻撃され脇腹に重傷を負います。この時ナイフの刃が上向きになっています。これは致命傷を負わせる切りつけ方です。バギーは仕留めるつもりだったのでしょう。
「後ろから刺すなんて卑怯だぞ!!デカッ鼻ァ!!!」
ルフィに鼻を馬鹿にされたバギーはルフィを攻撃。しかしナイフを歯で止めたルフィは「お前は必ずブッ飛ばすからな!!!」と余裕な様子。檻の中なのに。
ルフィに「逃げろ」と指示されたゾロはバギーの大砲をバギー一味に向け、ナミが点火。
混乱と煙に紛れてゾロは檻ごとルフィを運び出します。
傷口から血が噴き出すゾロにナミは「何でそこまで・・・!!!」と困惑。
「おれはおれのやりてェ様にやる!口出しすんじゃねェ!!!」
海賊に対して偏見を持っていたナミに心境の変化が起きたシーンでしたね。
そのせいかナミはいつの間にか檻のカギを盗み出していました。
第12話 犬
ルフィ達に逃げられたバギー。ここで副船長のモージが登場します。
モージは大型ライオンのリッチーを扱い戦うのですが、このリッチーが結構かわいいです。リッチーは後にリッチー海賊団の船長になりますが、その件はまた後で。
未だ檻から出られないルフィと、重症を負ったゾロはペットフード屋の前でシュシュという犬と出会います。シュシュとケンカになるルフィのもとにナミも合流。
「よォ航海士」
「誰がよ!!!」
ルフィとゾロはナミを仲間にした気でいるようです。
先程の逃走中に盗んだ檻のカギを助けてくれたお礼にと渡しますが、そのカギをシュシュが飲み込んでしまいます。
またしてもケンカになるルフィとシュシュですが、そこに町の町長ブードルがやって来ます。
ゾロは村長の自宅で療養(爆睡)中。
ブードルの話によると、シュシュはこのペットフード屋の主人の飼い犬で、主人が留守の間店番をしているとのこと。
しかし主人はシュシュに店番を頼んで病院に行ったっきり亡くなってしまった。
主人の親友だったブードルは、シュシュはそのことを知っていながらも、主人との大事な思い出であるこの店を守り続けていると思い、たまにエサをあげに来ているそうです。
そんな感動的な場面でリッチーの雄叫びが。モージに見つかってしまいます。逃げるブードルとナミ。
リッチーはルフィの檻を食い破り、ルフィを吹き飛ばします。
その後目を付けたのがシュシュのペットフード屋。
第13話 宝物
シュシュは店を守るため、自分の何十倍の体格のあるリッチーに果敢に戦いを挑みます。ですが到底敵わず、体は傷だらけに。それでも、主人との楽しかった事を回想しながら戦うことをあきらめません。
一方、吹き飛ばされても無傷のルフィはゾロを探すことに。と、そこでペットフードを食べながら歩くリッチーとシュシュに咬まれたモージを発見。
シュシュの吠え声に気付き目を向けると、そこには炎で覆われたペットフード屋と、それを涙ながらに見つめ吠え続ける傷だらけのシュシュの姿が。
ルフィはリッチーをゴムゴムの槌で撃破。モージはルフィが悪魔の実の能力者だと気付き助けを求めますが、シュシュの「宝」を奪ったモージをルフィが許すわけなく一撃で撃破。
ペットフード屋に戻ったナミとブードル。すっかり焼け落ちた店を目にし、一度は海賊への考え方が変わったナミでしたが、再び海賊に対する憎悪が増します。
そこにルフィが戻って来ます。怒りをぶつけようとするナミを相手にせずシュシュのもとに向かうルフィ。
「これしか取り返せなかった!」
リッチーから取り返した1箱のペットフードをシュシュの前に置くルフィ。そしてシュシュの戦いを称え、「ワン!!」と誇らしく吠えるシュシュに「おう!!お前も頑張れよ!!」と笑顔で返すのでした。
第14話 無謀っ!!
強力な大砲「特性バギー玉」で町ごと吹き飛ばす準備を進めるバギー。そこにルフィに叩きのめされたモージとリッチーが戻ります。
モージはルフィがゴム人間だと伝えようとしますが、バギーにはうまく伝わらず。
「ゴム人間」を「ごきげん」と聞き間違えたバギーはさらに怒り心頭です。
ルフィとシュシュのやり取りを見ていたナミはルフィに謝ります。ルフィは、ナミが海賊に大切な人を殺されたことを知っているようですが、そんなやり取りはありませんでした。おそらく今までのナミの言動から察したのだと思われますが、ルフィはそういう勘は鋭いですよね。
ブードルは町を守るためバギー一味に戦いを挑む所存。
荒地だったところに一から作ったこの町と町民は町長にとって「宝」。
「己の町を守れずに何が町長か!!!わしは戦う!!!!」
その直後、バギーの特性バギー玉で広範囲の建物が崩壊してしまいます。
町長の家で休んでいたゾロは攻撃に巻き込まれ目を覚ましましたが目覚めは最悪。
ブードルは以前にも自分の町を海賊に滅ぼされことがあるようで、もうそんな思いはしたくないと、ナミの静止を振り切り単身バギーのいる酒場に向かいます。
グランドラインに入るためナミと手を組むことになったルフィ。
ちなみにこの時点でナミはまだ仲間にはなっていません。ルフィは仲間になったと思っているようですが、ナミにはまだ自由になれない理由があるのです。
第15話 GONG
バギーに戦いを挑むブードル。ここで参謀長の曲芸のカバジが相手になると言い出しますが、バギーは自分で十分だとブードルを捕まえ町ごと吹き飛ばそうとします。
町が「宝」だと言うブードルの言葉に、宝とは金銀財宝のことだと笑うバギー。全世界の財宝を手に入れるためグランドラインに入るようです。
こいつはロジャーの船で何を学んだんだ。
そこにルフィ達が合流し、町のために死ぬ気でいるブードルを「邪魔!!!」と気絶させます。
バギー玉をゴムゴムの風船で弾き返すルフィ。
だいぶルフィの技が固まってきました。
第16話 VERSUS!!バギー海賊団
ルフィの技に驚くナミ。どんどんナミのつっこみの腕が上がってきてますね。
一方、弾き返されたバギー玉で部下が減ったバギーですが、自身は仲間を盾にして無事なようです。
カバジはリッチーを盾にしています。怒るモージと壁の陰でおびえるリッチー。ちょっとかわいそう。
とうとう開戦!ゾロの傷が完治していないことに気付いたカバジは執拗に傷を狙います。それに対しゾロは、自ら刀で傷口を切り広げます。
「ハンディはこれくらいで満足か?おれとお前の格の違いをおしえてやるよ」
かっこいいーーーっ
第17話 格
「おれはこの先剣士と名乗る野郎にはたった一度でも敗ける訳にはいかねェんだ!!」
くいなとの約束を果たすため、そしてゾロの野望のため。ゾロは傷でフラフラですが、強い信念があります。
重傷を負い、相手が自分だと敗けの言い訳には十分だと言うカバジに対し、
「逆だ!!これくらいの傷でてめェごときに敗けたとあっちゃ おれのこの先が思いやられるよ・・・!!」
ゾロのかっこいい祭りです。
それに魅せられたルフィも、「ゾロの野望(たたかい)に手ェ出すな!!!」と、カバジに手を貸そうとするバギーを阻止。
そして戦いはゾロの必殺技「鬼斬り(おにぎり)」で決着がつきます。
グランドラインに入り海賊王になるとバギーに言い切るルフィ。
ルフィの麦わら帽子を見てバギーは若かりし頃の赤髪の男を思い出します。
そう、ロジャーの船で一緒に見習いをしていたシャンクスです。
②巻の感想
バギー一味との戦いがメインの2巻でした。
私はシュシュのシーンでいつも号泣します。燃え盛るペットフード屋の前で涙して吠え続けるシュシュの画は心がつかまれます。
EPISODE OF SHUSHUやってほしい。
バギーは残虐行為を繰り返す海賊ではありますが、結構愛されキャラみたいなとこもあるんですよね。ピエロがモデルなので、人を楽しませる顔と道化としての怖さの両方を持っているのかもしれません。
ゾロが大きく成長する巻でもありました。
心身共に強くなり、発する言葉にも重みが感じられます。
ルフィの技も増えましたし、ナミもルフィ達に心を許した様子です。まだ本当の意味での仲間ではないけど。
ワンピースは笑って泣いて何度も楽しめます。読んだことがない人は是非!
おしまい